高校1・2年生向け|総合型選抜・学校推薦型選抜 準備チェックシート30

総合型選抜・学校推薦型選抜の対策は、高校3年生になってから志望理由書を書き始めればよい、というものではありません。
高校1・2年生のうちに大切なのは、受験テクニックを身につけることよりも、
自分は何に興味があるのか。
将来、何をしたいのか。
そのために何を学ぶ必要があるのか。
を少しずつ考えていくことです。
このチェックシートでは、総合型選抜・学校推薦型選抜に向けて、高校1・2年生のうちから考えたり、取り組んだりしておきたいことを30項目にまとめました。
すべてにチェックがつく必要はありません。
できていない項目を見つけて、
「これから何を考えればよいのか」
「高校生活の中で何をしてみればよいのか」
を知るために使ってください。
チェックシートはPDF版もあります、ダウウンロードしてご利用ください。
まず、大学名から進路を考えない
潜龍舎では、高校生の進路選択について、最初に大学名を決めることをおすすめしていません。
大学名から進路を考えるのではありません。
まず、将来何をしたいのか、そのために何を学ぶ必要があるのかを考えます。
その学びができる場所を探した結果として、志望大学が決まります。
「有名な大学だから」
「偏差値がこのくらいだから」
「今の成績なら合格できそうだから」
という理由だけで大学を選んでしまうと、総合型選抜・学校推薦型選抜で必要となる、
「なぜこの大学で学びたいのか」
という問いに、十分に答えられなくなることがあります。
高校1・2年生の今だからこそ、大学名を決めることを急ぐのではなく、
興味・関心
→ 将来
→ 問い
→ 学問
→ 大学
という順番で、自分の進路を考えていきましょう。
Ⅰ.自分の興味・関心を知る
1.今、自分が強く興味・関心を持っていることがある
学校の授業、ニュース、社会問題、本、映画、文化、科学など、「もっと知りたい」と思うことがありますか。
最初から立派な社会問題である必要はありません。
自分がなぜか気になること、何度も考えてしまうことも、大切な出発点です。
2.なぜ自分がそのことに興味を持ったのか考えたことがある
興味を持ったきっかけを振り返ったことがありますか。
学校での経験、人との出会い、本、映画、ニュース、自分自身の体験など、興味の背景には何かきっかけがあるかもしれません。
3.興味を持ったことについて、自分から調べたことがある
気になったことについて、自分から情報を集めていますか。
インターネットで検索するだけでなく、本や資料を読んでみることも大切です。
4.興味を持ったことについて、誰かと話したことがある
家族、先生、友人などに、自分の考えを話したことがありますか。
他の人と話すことで、自分では思いつかなかった考え方に気づくことがあります。
5.興味を持ったことについて、「もっと知りたい」「なぜだろう」と思うことがある
何かを知って、それで終わっていませんか。
調べるほど、
「なぜこうなっているのだろう」
「本当にそうなのだろうか」
という新しい疑問が生まれることがあります。
その疑問が、大学で学ぶテーマにつながることがあります。
Ⅱ.将来、自分が何をしたいのかを考える
6.将来、自分がどのようなことに関わりたいのか考えたことがある
まだ具体的な職業が決まっていなくても構いません。
教育、医療、環境、地域社会、文化、科学、国際関係など、自分が将来関わってみたい分野について考えたことがありますか。
7.将来、自分が何を成し遂げたいのか考えたことがある
進路を考えるときには、
「何になりたいか」だけではなく、「何を成し遂げたいか」
も考えてみてください。
同じ職業を目指す人でも、その仕事を通じて実現したいことは異なります。
8.なぜ自分がそれを成し遂げたいと思うのか考えたことがある
将来やりたいことと、自分自身の経験や関心はつながっていますか。
「なぜ自分がそれをしたいのか」を考えることは、自分の進路を考えるうえでとても重要です。
9.自分が関心を持っている問題が、社会や他者とどのようにつながっているのか考えたことがある
「自分が好きだから」という理由だけではなく、その問題が社会の中でどのような意味を持っているのか考えてみましょう。
自分の関心を、社会や他者との関係から考えることで、将来の「志」が少しずつ見えてきます。
10.興味のある仕事や分野について調べたことがある
興味のある職業や分野について、実際にどのような仕事をするのか調べていますか。
イメージだけで職業を選ぶのではなく、その仕事が社会の中でどのような役割を担っているのかまで調べてみましょう。
Ⅲ.自分の「問い」を育てる
11.自分が関心を持っている問題について、具体的に説明できる
「環境問題に興味がある」
「教育について学びたい」
だけでは、まだテーマが大きすぎます。
環境問題の何が気になるのか。
教育のどのような問題について考えたいのか。
少しずつ具体的にしてみましょう。
12.その問題について、自分なりに調べたり考えたりしている
関心のある問題について、本、資料、ニュース、人との対話などを通じて理解を深めていますか。
自分の考えを持つためには、まずその問題について知る必要があります。
13.その問題について、「まだ分からないこと」がある
大学で学ぶために重要なのは、何でも知っていることではありません。
むしろ、
「自分には何がまだ分かっていないのか」
に気づくことが重要です。
14.「なぜ○○なのか」「どうすれば○○できるのか」と考えることがある
自分の興味・関心を、「問い」に変えてみましょう。
たとえば、
「地域活性化に興味がある」
で終わるのではなく、
「なぜ若者は地方から都市へ移動するのか」
「若者が暮らし続けたいと思う地域には何が必要なのか」
と問いにすると、考えるべきことが具体的になります。
15.大学でもっと考えたり、研究したりしてみたい問題がある
高校1・2年生の段階で、完成した研究テーマを持っている必要はありません。
ただ、
「これはもっと深く考えてみたい」
と思う問題を少しずつ見つけていきましょう。
Ⅳ.そのために何を学ぶ必要があるのかを考える
16.将来やりたいことや、自分の問いについて考えるために、何を学ぶ必要があるのか考えたことがある
ここで初めて、
「大学で何を学ぶのか」
という問題が出てきます。
将来やりたいことを実現するためには、どのような知識や考え方が必要でしょうか。
17.自分の関心と関係する学問分野を調べたことがある
大学には、高校にはないさまざまな学問があります。
心理学、社会学、教育学、哲学、法学、政治学、経済学、工学など、それぞれの学問が何を研究するのか調べてみましょう。
18.興味を持った学問が、実際に何を研究する学問なのか調べたことがある
学問は、学部や学科の名前からイメージするだけでは十分ではありません。
その学問では、
何を問題として、どのような方法で研究しているのか
まで調べてみましょう。
19.一つの問題を、複数の学問から考えられることを知っている
一つの社会問題を、一つの学問だけで考えなければならないわけではありません。
たとえば「子どもの貧困」という問題も、
教育学
社会学
経済学
心理学
法学
など、さまざまな方向から研究することができます。
自分がどの角度からその問題について考えたいのかも重要です。
20.自分が考えたい問題には、どのような学問が必要なのか自分なりに考えている
ここまで考えてくると、
「自分は○○学を学んだ方がよいのかもしれない」
ということが少しずつ見えてきます。
まだ一つに決める必要はありません。
複数の学問を調べながら、自分の問いに最も適した学びを探してみましょう。
Ⅴ.自分に合った大学を探す
ここまで来て、初めて大学を探します。
先に大学名を決めて、あとから志望理由を作るのではありません。
自分が学ぶべきことが見えてきたから、その学びができる大学を探す。
これが潜龍舎で大切にしている進路選択の考え方です。
21.自分が学びたい学問を学べる学部・学科を調べたことがある
自分が必要だと考えた学問は、どの学部・学科で学べるのでしょうか。
大学名ではなく、まず学びたい内容から探してみましょう。
22.学部・学科名だけでなく、実際に何を学べるのか調べたことがある
同じ「○○学部」という名前でも、大学によって学べる内容は異なります。
大学のWebサイトで、授業やカリキュラムを確認してみましょう。
23.大学の先生が、それぞれ異なるテーマを研究していることを知っている
大学では、教員一人ひとりが専門的な研究を行っています。
同じ学部に所属していても、研究しているテーマは異なります。
24.自分の関心に近い研究をしている大学の先生を調べたことがある
興味のある大学を見つけたら、どのような教員がいるのかも調べてみましょう。
「どの大学か」だけではなく、「誰から何を学べるのか」
も大学選びでは重要です。
25.大学名や偏差値だけでなく、「自分が何を学べるか」という基準から大学を探している
「自分の成績ならどこに入れそうか」
だけで大学を探していませんか。
もちろん入試難易度を考えることも必要です。
しかし、その前に、
「自分は何を学びたいのか」
「その学びができる大学はどこなのか」
という視点を持つことが大切です。
Ⅵ.今の高校生活でできることに取り組む
26.自分の興味・関心につながる本を読んだり、情報を集めたりしている
大学入試のためだけではなく、自分が知りたいことについて学ぶ習慣をつけていきましょう。
高校1・2年生の読書や調査は、後の探究活動や志望理由を考える土台になります。
27.自分の興味・関心につながる活動や経験を増やそうとしている
探究活動、講演会、見学、地域活動、ボランティアなど、学校の外にもさまざまな学びがあります。
ただし、「総合型選抜で有利そうだから」という理由だけで活動する必要はありません。
自分の問題意識を深めるために、必要な経験を考えてみましょう。
28.活動や経験のあとに、「何を考えたか」を振り返っている
活動実績では、「何をしたか」だけが重要なのではありません。
その経験を通じて、
何に気づいたのか
何を疑問に思ったのか
自分の考えがどう変わったのか
を振り返ることが大切です。
29.学校の授業や定期試験を大切にし、自分の成績を把握している
総合型選抜・学校推薦型選抜だから、学校の勉強をしなくてもよいわけではありません。
大学・学部によっては評定平均が出願条件になることもあります。
高校1年生からの日々の学習も、大切な受験準備の一つです。
30.英検などの資格や、総合型選抜・学校推薦型選抜の仕組みについて少しずつ調べている
総合型選抜・学校推薦型選抜では、大学によって出願条件や選考方法が大きく異なります。
評定、英検などの外国語資格、活動実績、志望理由書、面接など、必要になるものも大学ごとに違います。
高校3年生になってから初めて調べるのではなく、高校1・2年生のうちから少しずつ制度について知っておきましょう。
チェックが少なくても心配する必要はありません
30項目すべてにチェックがついたでしょうか。
おそらく、高校1・2年生であれば、まだできていない項目もたくさんあると思います。
それで構いません。
このチェックシートの目的は、
「自分は総合型選抜に向いているか」を判定することではありません。
また、
「何点以上なら合格できる」
というものでもありません。
大切なのは、
今の自分はどこまで考えられているのか。
そして、これから何をすればよいのか。
を知ることです。
高校1・2年生には、まだ時間があります。
その時間を使って、本を読み、人と話し、さまざまな経験をし、自分の興味を深めてください。
その中から、
「なぜ?」
という問いが生まれます。
その問いを深く考えていくうちに、
「大学でこれを学びたい」
というものが見えてくることがあります。
そして、その学びができる大学を探す。
潜龍舎では、そのような順序で進路を考えることを大切にしています。
チェックした後は、実際に書いて考えてみよう
チェックシートで、
「将来何をしたいのか、まだよく分からない」
「興味はあるけれど、問いにできない」
「どんな学問を学べばよいのか分からない」
という項目が見つかったら、今度は実際に自分の考えを書いてみましょう。
潜龍舎では、
興味・関心
→ 興味を持ったきっかけ
→ 将来像
→ 必要な学び
→ 大学で学ぶ目的
などを順番に考えるための準備シートも用意しています。
頭の中だけで考えるより、実際に言葉にしてみることで、自分の考えがまだ曖昧なところも見えてきます。
高校1・2年生から総合型選抜・学校推薦型選抜を考える方へ
総合型選抜・学校推薦型選抜の準備は、「受験のための実績作り」から始まるものではありません。
まず必要なのは、
自分は何に関心があるのか。
将来、何をしたいのか。
そのためには何を学ぶ必要があるのか。
を考えることです。
高校1・2年生のうちから、この問いと向き合うことには大きな意味があります。
潜龍舎では、大学名を先に決めて志望理由を後から作るのではなく、生徒との対話を重ねながら、興味・関心、問題意識、将来像、大学での学びを一緒に整理していきます。
「何から考えればよいのか分からない」
「興味はあるけれど、大学の学びにつながらない」
「どの学部・学科を選べばよいのか分からない」
という高校1・2年生の方も、まずは現在考えていることから整理していきましょう。
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